DHC(地域熱供給(地域冷暖房))とは
DHC(District Heating and Cooling)とは、地域熱供給(地域冷暖房)は、一箇所でまとめて冷水・温水等を製造したものを、導管を通じて建物などに供給するシステムです。
冷水とは、通常6~7℃で供給されることが多く、主に冷房として使用される熱媒体。温水とは、通常44~55℃程度で供給されることが多く、主に暖房や給湯で使用される熱媒体のことです。
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個々の建物で熱源設備を設置する「個別熱源方式」に比べて、「地域熱供給(DHC)」システムは、省エネルギー性・環境保全性・防災性に優れており、また、スマートシティやBCD(業務継続地区)の構築に必要不可欠なエネルギー供給システムとして期待されています。
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一つの地域の建築物内で熱源機器を持たない地域熱供給(DHC)システムは、一箇所(または数箇所)の熱源製造プラントで製造した 蒸気・冷水・温水 を用いて、供給区域内の複数のビルや住宅などに送り、冷房や暖房、給湯などを行うシステムです。
エネルギーの有効利用や快適な生活環境の提供など、多くのメリットをもつ新しい都市インフラとして、都市の再開発やニュータウン、リゾート開発などにおいて導入が進んでいます。
【DHCのメリット】
各建物では熱源設置スペースが不要になるため、地下や屋上を有効に使え、また熱源設備の運転管理員が不要になるなどのメリットがあります。
この地域冷暖房は、熱供給事業法により、電気・ガスに次ぐ第3の公益事業と見なされ、エネルギー、環境、アメニティ、セキュリティなどの都市機能を支えるシステムの核とし、新しい都市創造の推進役として、その発展が期待されています。
国内では、1970年に大阪府の千里中央地区に初めて導入され、近年では首都圏を中心にこのDHCが数多く導入されています。横浜ランドマークタワーや、東京スカイツリーなどでも、エリア内にあるDHCプラントから熱源の供給を受けています。
コージェネレーションシステム(CGS)とは
近年、燃料をより効率よく使ってエネルギーを産出する技術が開発・普及しています。たとえば、石炭火力発電を高効率化した「石炭ガス化複合発電」や、次に紹介する「コージェネレーションシステム」があります。
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コージェネレーションシステム(コジェネ)とは、「共同」や「共通」という意味を持つ「コー(co-)」で始まる名前の通り、2つのエネルギーを同時に生産し供給するしくみです。
コージェネレーション(熱電併給)システムは、天然ガス・石油・LPガス等を燃料として、まず発電装置(エンジン・タービン・燃料電池等の方式)を使って電気をつくり、その発電の際に排出される熱(廃熱)を回収して、暖房や給湯に利用します。
このエネルギー産出の際に発生してしまう排熱を、エネルギーとして活用するシステムを、コージェネレーションシステムといいます。
電力を発生させるには、何かしらの燃料を用いて原動機を駆動させることにより発生します。
回収した廃熱は蒸気や温水として、工場の熱源・冷暖房・給湯などに流用されます。
熱と電気を無駄なく利用できれば、燃料が本来持っているエネルギーの約75~80%と、高い総合エネルギー効率が実現可能です。
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電力会社の通常の発電の総合エネルギー効率は 40~45%となっており、残りの50%強は、排ガスやエネルギー輸送の際に損失として失われていきます。ですが、コージェネレーションシステムでは、総合効率75~85%が期待できます。
わが国においても、官民一体となったコージェネレーションシステムの普及活動、導入のための環境整備が進められています。
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