配線図には単線図と複線図があります。
複線図は、電気工事をする上での設計図のことです。技能試験は、制限時間が40分しかないので、いかに早く正確な作業が出来るかが試されます。
当たり前な事なのかも知れませんが、個人的に作業で大切だと思うのは、以下の3つです。
①複線図を早く描くこと(自分で理解して、安心して作れる精度で)
②それぞれの器具を正確に、早く作ること
③リングスリーブのマークを適切に圧着すること
「技能試験の解説動画」全13パターンの複線図を描いて練習し、描きあがった複線図をこのあと紹介する動画のようにできるように何度も練習します。すると、ふとした瞬間、急にいける手ごたえが天から降りてくると思います。
いずれにせよ、複線図さえ描けるようになれば、あとはそれを施工条件に合わせて形にするだけです。
おすすめの書籍
ちなみに第二種電気工事士の試験でおすすめの書籍はこちらです。
「すい~っと合格赤のハンディ」は実際の試験の過去問集です。しかも繰り返し出る必須問題順にジャンルごとに並んでいるので、全問をじっくり解いて時間ばかりがかかる非効率な学習方法を回避でき、最短・最高効率で理解できます。
しかもわからない問題番号は、姉妹本の「ぜんぶ絵で見て覚える第2種電気工事士筆記試験すい~っと合格」と関連付いているので照らし合わせて、わかりやすいイラストと説明でピンポイントで理解できます。
技能試験の練習を行う受験者向けには、下記の「電気工事士技能試験練習材料セット」があります。
「購入商品」だけではなく、「レンタル」もできます。
![](http://image.moshimo.com/af-img/4560/000000067924.jpg)
試験が終われば練習材料はゴミ(廃材)として捨てられる上に、レンタルならそのゴミ(廃材)もまとめて「返却」でき、レンタル料も購入するより半額程で済みます。
近い将来、練習材料はレンタルするものとなるかも知れません。
技能試験候補の解説動画
【実技試験の解説動画】全No.1~13
第二種電気工事士候補問題No.1 解説ノーカット版 2021年度
複線図
複線図の描き方
以下のような手順で複線図を描きます。
電気の流れをイメージしながら描きます。
- 接地側(白)の電線を、スイッチ以外(負荷・コンセント)に接続する
- 非接地側(黒)の電線を、スイッチやコンセントに接続する
- 対応する負荷とスイッチを接続する
- 電線を色分けする
施工寸法の目安
以下は各部分を施工する際の目安です。
人によってやり方が違うこともありますが、そこまで厳密でもありませんし、個人的にはだいたいこの目安でやっていました。
作りながら結合して進めていっても、作り終わってから最後にすべてを結合するのでも、やりやすい方で問題ないと思います。
ジョイントボックスへ向かうケーブル
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-4.png)
まず最初に、指定されたケーブル施工寸法に、約100㎜を追加した長さでケーブルを切断する。
- 外装被覆を約100㎜計ってストリップする。
- 残す分の外装被覆は適当。
- 【差込コネクタで接続の場合】
▶差し込む分の銅線が、約12㎜露出するようにストリップする。
【リングスリーブで接続の場合】
▶差し込む分の銅線が、約20㎜露出するようにストリップする。
引掛けシーリング
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-21.png)
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-5.png)
まず最初に、指定されたケーブル施工寸法に、約0㎜~20㎜を追加した長さで切断する。
- 外装被覆を約20㎜計ってストリップする。
- 差し込む分の銅線が、約10㎜露出するようにストリップする。
- 約5㎜絶縁被覆を残す。
ランプレセクタクル
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-17.png)
まず最初に、指定されたケーブル施工寸法に、約50㎜を追加した長さで切断する。
- 外装被覆を約50㎜計ってストリップする。
- 約20㎜の絶縁被覆を残す。
- 残りの絶縁被覆をストリップする。
- 輪作りする。
(約3㎜の箇所でいちどペンチで曲げ、その先の長さで輪作りする)
露出形コンセント
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-18.png)
まず最初に、指定されたケーブル施工寸法に、約50㎜を追加した長さで切断する。
- 外装被覆を約50㎜計ってストリップする。
- 約10㎜の絶縁被覆を残す。
- 残りの絶縁被覆をストリップする。
- 輪作りする。
(約3㎜の箇所でいちどペンチで曲げ、その先の長さで輪作りする)
連用器具への結線(スイッチ)
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-22.png)
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-11.png)
まず最初に、指定されたケーブル施工寸法に、約100㎜を追加した長さで切断する。
- 連用取付枠に連用器具を取り付ける。
- 約100㎜の外装被覆を図ってストリップする。
- 差し込む分の約12㎜(ペンチ幅と同じ)が露出するように、絶縁被覆をストリップする。
(絶縁部分は約80㎜残っている)
端子台
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-8.png)
まず最初に、指定されたケーブル施工寸法に、約50㎜を追加した長さで切断する。
- 外装被覆を約50㎜(端子台の幅と同じ)計ってストリップする。
- 差し込む分の約10㎜が露出するように、絶縁被覆をストリップする。
配線用遮断器
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-7.png)
まず最初に、指定されたケーブル施工寸法に、約50㎜を追加した長さで切断する。
- 外装被覆を約50㎜(端子台の幅と同じ)計ってストリップする。
- 差し込む分の約10㎜が露出するように、絶縁被覆をストリップする。
わたり線
![](https://birukanri.site/wp-content/uploads/2022/06/image-12.png)
- 余ったケーブルから、わたり線で必要な電線を引き抜く。
- 必要な長さに切断する。(約100㎜あれば良い)
- 差し込む分の約12㎜(ペンチ幅と同じ)が露出するように、絶縁被覆をストリップする。
(参考)リングスリーブのサイズの選定基準
電線の一本分の太さを、以下として扱って合計する。
①1.6㎜の場合は「2㎜²」
②2.0㎜の場合は「3.2㎜²」
電線の断面積の合計値をもとに、以下のリングスリーブで圧着する。
①8㎜²以下までは「小」
②14㎜²未満は「中」
③14㎜²以上は「大」
おすすめの道具
ケーブルストリッパーは個人的に必要なアイテムです。
目盛り付きのもありますので、被覆を剥く時に大変便利です。
このクリップは、ケーブルおよび電線をまとめる際に使用します。
リングスリーブをはめる際にも役立ちます。
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